DIAN観察研究への参加

この観察研究は、世界中の複数の施設で行われています。さらに多くの施設の参加が予定されており、医療従事者の方々が連絡してきています。現在当機関は、優性遺伝アルツハイマー病を引き起こすとされる変異遺伝子を持つ親の子で、生物学的に成人した方を観察研究に登録させていただいています。これらの方々は、変異遺伝子そのものを持っている場合もありますし持っていない場合もあります。また、病気の症状を呈している方も呈していない方もいらっしゃいます。参加を予定される方は、変異遺伝子を持っているかどうかわかっている必要はなく、ご自分の自由意志で参加していただくことになります。ただし、もし登録された参加者がご自分の遺伝子の状態について知りたいと希望された場合、本研究は、参加者に負担いただくことなく臨床的な遺伝子カウンセリングおよび検査をご提供します。

参加方法

参加していただくためには2つの方法があります。

なぜ参加するのか。

あなたのご参加で、研究が前進します。家族性アルツハイマー病がより深く理解され、また家族性アルツハイマー病の新たな診断方法や治療法が開発されれば、社会にとって有益となることでしょう。

遺伝子検査で特定可能な優性遺伝アルツハイマー病は、はるかに症例が多い晩期発症型と同じようなパターンで発症します。遺伝子保因者に生じ、複雑に関係し合う生物学的変化を、症状が現れる十分前に観察することで、科学者らはこの病気がどのように、なぜ発症するのかということについて、非常に貴重な見識を得ます。彼らはまた、それらの知見を、はるかに症例が多い晩期発症型(明確な疾病に関する家族健康歴を伴わずに発症することが多いため、「孤発性」アルツハイマー病と呼ばれることもある)を始めとするその他のタイプのアルツハイマーと比較し、仮説を立てることができます。

本研究では包括的な研究試験が実施され、またデータを晩期発症型アルツハイマー病と正確に比較するために、遺伝子保因者と非保因者双方からの、適格な研究参加者を多く必要とします。

参加者は、ご自身の記憶に関してと、全般的な神経の状況に関して包括的な評価を受けることになります。  これによって、以前は知らなかった医療的問題が見つかる場合があります。もし記憶に問題があれば、記憶障害に関するより深い知識から、参加者とその家族は利益を得ることができます。

研究参加者が、これらのサービスを利用することを選択された場合、参加者のご費用負担なしで、一般に有料で行われている専門家による遺伝子カウンセリングや臨床的な遺伝子検査を受けることができます。このサービスは研究の一部ではありません。また、研究チームが検査結果について知ることはありません。

遺伝子カウンセリングについてもっと知る »

参加には何が伴いますか。

ご家族に遺伝子変異が認められた方々は、身体的または精神的変化を特定するため追跡調査が行われます。それにより、遺伝子変異を受け継ぐ方とそうでない方とを区別できる場合があります。これには、臨床的な試験や臨床検査、記憶および思考の検査、および撮像試験が含まれます。参加者には、登録の際これらの検査を受けて頂き、その後は参加者の年齢と、アルツハイマー病の兆候を示し始めた参加者のご家族の年齢に応じて、1年~3年ごとに受けて頂きます。

機密事項

DIAN治験医師および研究チームは、DIAN参加者から得た全ての研究データの機密性を守ります。DIAN参加者自身は、研究結果について知らされず、また結果は主治医にも提供されません。データを慎重に保護することは、公開によって、雇用、被保険能力およびその他の事由において、意図しない結果が起きる可能性を最小にするために必要です。